12keyをしばらく作ってきて、
そういえば誘導配置についてあまり書いていなかったので、
今回半リメイクしたこの作品の譜面を例に書いてみます。
◆そもそも誘導とは
手をその場から離す必要のあるキー全般(11key, 11Lkey他)について、
プレイヤーが想定できる動きを考慮して譜面を配置すること。と考えています。
考えることは3つあります。
◇準備行動(移動前)
◇別段への移動(移動中)
◇移動後の安定化(移動後)
この3つを押さえれば、指が自然に動く譜面を作れると思います。
◆ポイント1:準備行動(移動前)
実際に移動する場合には、その予兆があった方が準備できますよね。
どのような配置なら、それとわかる配置になるでしょうか。
1)前後におにぎりが無い状態で、単発おにぎりを挟む
おにぎりを移動の合図としてしまう方法です。
おにぎりは大抵の場合スペースキーで、
他のキーと比較しても少し間を取った位置にあります。
おにぎりを置くことでプレイヤーに一呼吸入れることができるので
何か変化がある、と認識させることができるかなと。
2)片手をガラ空きにする
移動させる側の手をガラ空きにして、その間に移動させてしまう方法。
おにぎりと似ていますが、片手をクッションにして移動させてしまいます。
3)リズム譜の4拍目(3拍目)
規則的にして少しだけ外してみる。
本来来るはずだった矢印から少し外すだけなのですが、
単調な譜面が少し変わって見えます。
この例ではリズム&階段譜面で、4拍目に下段ではなく中段の矢印を入れています。
4)曲の繰り返しの最後
大抵の楽曲は、曲(場面)の繰り返しでできています。
それを利用して、譜面も同じように繰り返しを入れます。
単純な繰り返しだと気づかれない可能性があるので、
繰り返しが8小節なら、7小節目に変化を入れ、
8小節目で振り切ってから移動させるとわかりやすいです。
変化のパターンとしては本当にいろいろありますが、例えば。
・4分リズム → 変化の直前で一部8分が入り込み
・階段 → やや崩した乱打
・8分連打 → 間隔を空ける、減速
この例は1との複合でもあるのですが、
これまで出てこなかった同時押しが入ることで変化を入れています。
5)直前に同じパターンの移動がある
似たパターンだと、規則性が出るので取りやすいと思います。
この例は3)と同じ例になりますが、正階段に対して逆方向の階段を入れています。
◆ポイント2:別段への移動(移動中)
要するにどの矢印、どの段に移動させるか、ということです。
特に12keyは下段がどの位置に移動するかがパッと見で分かりにくいのですが、
実はキーボードを見れば、隣接キーが非常に多いことがわかります。
では、どのように移動させたらいいでしょうか?
1)隣接キーに移動する
矢印1つを確認しながら打てるのでわかりやすい部類です。
単押しをメインで使う場合、1つ1つ確認しながら打てるのがいいですね。
2)ジグザグに移動する
両手を交互に移動させる方法で、
両手を同じ方向に移動させておきたいときに有効です。
3)想定している位置から少しだけ(上・下へ)ずらす
真横に動かしているように見えて、一段下げてみたり、上げてみたり。
組み合わせるとこんなものもできます。この譜面のラスト部分。
2)と3)を組み合わせたような形になっています。
◆ポイント3:移動後の安定化(移動後)
移動直後は不安定な指配置になっていることがあります。
次に繋がる着地も考えておきましょう。
1)移動後の段に完全に移行
あとはそのままその段で進行します。上下分離系の譜面に。
2)同じ移動を繰り返す
移動を繰り返すことで押す感覚がわかるようになります。
ただ繰り返しが多すぎると間延びしたり崩れたりするので、ほどほどに。
1回同じ段跨ぎの繰り返しを挟んで、次の配置につなげるのもありかと。
3)行って戻る(一時的な移動)
一度別の段へ移動した後、元に戻ってくる形。
このとき、配置も元に戻しておくとそのままの流れ(移動しなかったのと同じ)で
譜面が作れるメリットがあります。
やり方はこれだけではありません。
いろんなやり方を探して、楽しい譜面を作れるのがいいですね。
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